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2021/12/19(日) 14:45:15.28ID:a31ahKvs9毎日新聞 2021/12/19 13:51（最終更新 12/19 13:52） 1163文字
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民主派が排除された立法会選に抗議する市民＝香港で2021年12月19日、AP
香港の立法会（議会）議員選（定数90）が19日、投票された。中国の習近平指導部が主導して新たに導入した選挙制度のもとで、初めての立法会選。民主派を排除する制度に改変されたため、親中派による「翼賛議会」となるのは確実だ。有権者の関心は低く、市民の信任の度合いを示す投票率が焦点となっている。極端に投票率が低ければ選挙の正当性はますます揺らぐ。即日開票され、20日朝までに大勢が判明する見通し。
習指導部は、2020年6月に反政府的な言動を取り締まる香港国家安全維持法（国安法）を施行。「愛国者による香港統治」の原則を掲げて1国2制度の香港に直接介入し、選挙制度を改変した。香港の憲法に当たる香港基本法は、立法会の「全議員が普通選挙によって選出される目標を達成する」と定めるが、新制度はこれに逆行した形だ。
香港当局は今回、事前審査で愛国者だと認めた計153人の出馬を許可した。この中には「民主派」「中立」を名乗る10人前後も含まれる。「無所属民主派」を掲げて立候補が認められた区議の劉卓裕氏（45）は毎日新聞の取材に「予算や政策に不公正や不正義があれば、ただしていきたい」と訴える。
だが、こうした候補も全員、親中派団体の計10人以上から推薦を得ているため、市民の間には「ニセ民主派だ」との疑念が根強い。当局が「非親中派」の立候補を認めたのは、中国政府や香港政府が「多様な候補者が出馬できる公平な選挙と装うためだ」との見方が出ている。
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立法会選の投票に際し、香港警察は「妨害行為の防止」などを名目として1万人態勢で警戒に当たった＝香港で2021年12月19日、AP
香港メディアによると、民主派団体のメンバー数人が19日、中心部で「声を上げよう」などと記した横断幕を掲げ、抗議活動をした。
民主派支持層を中心に選挙への関心は低く、投票率が前回選（16年）の58・28％を大幅に下回り、過去最低となる可能性も指摘される。警察当局は白票や棄権を呼びかける行為を禁じた選挙条例に基づく取り締まりを強化し、市民を相次いで逮捕。19日も妨害行為の防止を名目に、銃を手にした特殊部隊員や警官らが1万人態勢で警戒に当たった。
新たな選挙制度では、全有権者が投票できる「直接選挙枠」に割り当てられた定数はわずか20。残りは、建設、金融、教育など各業界団体内部の選挙で議員を選ぶ「職能選挙枠」（同30）と、ほぼ全員が親中派の「選挙委員会」（同1500）委員だけに投票権がある選挙委員会枠（同40）。出馬には政府の事前審査で「愛国者」と認められることに加え、選挙委員会委員から計10人以上の推薦を得なければならない。民主派政党は候補擁立を断念した。
立法会選は4年に1度で、当初は20年9月に予定されていた。だが政府は新型コロナウイルスの感染拡大を理由に延期した。前回選では定数70のうち35が直接選挙枠だったこともあり、民主派が4割近くの議席を獲得していた。【台北・岡村崇】
