https://www.sankei.com/article/20211219-WQGV3DZPY5P6TD33FP7LQL4EXY/
2021/12/19 16:49


俳優の神田沙也加さんが急逝し、警察は自殺と事故の両面で調べている。芸能人の自殺の可能性を伝える報道が続く中、専門家は情報を冷静に受け止め、会員制交流サイト(SNS)での拡散も避けるよう提案。厚生労働省などは悩みを抱える人に相談窓口を紹介している。

令和3年版自殺対策白書によると、新型コロナウイルス禍の昨年は11年ぶりに自殺者数が前年比で増加。一方、国の自殺対策を担う「いのち支える自殺対策推進センター」の調査で昨年、人気俳優の死去報道から10日間程度、自殺者数が急増したことが判明した。報道量だけでなく、SNSでどれだけ拡散されたかも影響しているという。

同センターの清水康之代表理事は「報道に動揺し、心がざわつくのは当然のことで、情報と距離を置くことが大切。SNSで拡散すると自殺のリスクを高めることになりかねない。拡散しないことが一人一人にできる対策です」と話した。