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毎日新聞 2021/12/20 19:21(最終更新 12/20 19:21) 594文字




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新型コロナワクチン接種証明書アプリの画面。マイナンバーカードに旧姓が併記してあると証明書が発行されない

 政府が20日から運用を開始したスマートフォン向け「新型コロナワクチン接種証明書アプリ」がマイナンバーカードやパスポートの旧姓併記に対応しておらず、疑問の声が出ている。アプリを運用するデジタル庁は取材に「(運用開始に)間に合わなかった」とコメントしている。

 このアプリは、スマートフォン上でワクチン接種の電子証明書を取得でき、証明書が必要なイベント参加や海外渡航への利用が想定されている。国内用証明書の発行にはマイナンバーカード、海外用にはマイナンバーカードとパスポートを読み込む必要がある。ところが、マイナンバーカードやパスポートに旧姓併記があると証明書が発行されない仕様だったため、SNS上には「マイナンバーカードの意味がない」などと疑問視する投稿が相次いでいる。



 デジタル庁担当者は「当初から旧姓併記でも申請できるようにするつもりだったが、20日のリリースに間に合わなかった」としている。具体的には、「姓」と「名前」の2項目を表示させるフォーマットしか間に合わず、複数の姓に対応させられなかったという。

 担当者は「なるべく早く実装(アップデート)したい」としている。一方、市区町村窓口等で発行する紙の接種証明書は旧姓併記でも申請可能だ。



 住民票とマイナンバーカードは2019年11月から、パスポートは21年4月から旧姓併記ができるようになっていた。【中嶋真希/デジタル報道センター】