https://www.jiji.com/jc/article?k=2021122000732
2021年12月20日21時14分

https://www.jiji.com/news2/kiji_photos/202112/20211220ds88_p.jpg
大阪府と市が人工島・夢洲(ゆめしま)で計画する統合型リゾート(IR)のイメージ図




 大阪府と大阪市が大阪湾の人工島「夢洲」で計画するカジノを含む統合型リゾート(IR)の開業目標時期を2029年度に定めたことが20日、分かった。建設予定地の土壌から基準値を超えるヒ素やフッ素などが検出されたことを受け、夢洲を所有する市が土壌改良費として約800億円を負担することも判明。国に提出する区域整備計画に盛り込む方針で、近く公表する。


 府・市は9月、米MGMリゾーツ・インターナショナルとオリックスの共同チームを事業者に選定。開業年度については「20年代後半」とし、明確にしていなかった。
 予定地の土壌汚染は1月に発覚。松井一郎市長は20日、記者団に「安心、安全な土地を事業者に借りてもらうため、所有者の市が費用負担するのは当然」と語った。
 府・市は区域整備計画について、来年1月に住民向けの公聴会を開催。2月から開かれるそれぞれの議会での議決を経て、4月までに国へ申請する。巨額の土壌改良費の発生に議会審議が紛糾する可能性がある。
 IRをめぐっては、和歌山県と長崎県も誘致を目指している。国は各地の計画を審査の上、最大3カ所を選ぶ見通しだ。