0001ひよこ ★ [CA]
2021/12/21(火) 07:28:25.03ID:vQQLyOWQ9[ 2021年12月21日 05:30 ]
激動2021 政治社会（4）
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五輪会場として使われ、今後の活用が不安視されている国立競技場
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新型コロナウイルスの感染拡大で開催すら危ぶまれる中、7〜9月に行われた東京五輪・パラリンピック。日本選手のメダルラッシュの活躍で国民の拍手の中で終幕を迎えた。だが、開閉会式の会場となった国立競技場の今後の活用を巡っては、暗雲が立ち込めている。使い勝手の悪さから「負のレガシー」になる恐れが高まっている。
国立競技場の年間維持費は約24億円。スポーツマネジメント関係者の間では「採算ベースに乗るのは年間稼働200日以上」とみられているが、担当のスポーツ庁は明確な答えを出していない。来年以降の使用日程についてスポニチ本紙の取材に「フル稼働前で見通せない。近く日程を出せればと考えている」と回答。カレンダーが埋まるかは不安だ。
採算を取るためには稼働率アップが不可欠で、Jリーグのようにコンスタントに試合がある球技の使用が望ましい。政府は2017年、五輪後に陸上トラックを撤去して球技専用に改修することを決めたが、五輪終了後に方針が転換された。政府関係者は「球技専用競技場として、本拠地使用などを打診された団体やクラブのほとんどに難色を示されたと聞いている」。コンスタントに使用する団体などを得られなかった様子だ。
敬遠された理由の一つは収容人数。球技専用に改修する場合はトラックを撤去し、客席数を6万8000から8万規模にする計画だった。だが、これだけの席が埋まる試合はサッカー日本代表の国際マッチや天皇杯など数えるほどしかない。結局、当面は球技と陸上兼用のままで維持することになった。
だが、国立は陸上競技場としても不安を抱えている。選手がウオーミングアップなどに使う、陸上の大会では必須の「サブトラック」がないという致命的な弱点がある。五輪では近くにある明治神宮外苑軟式野球場に仮設のトラックが作られて選手はここを利用した。
五輪終了後には既に元の軟式野球場に戻されている。日本陸連は10月に25年世界陸上の招致を申請したが、周辺にはもう仮設を建てられる土地はなく、サブトラック問題が再浮上するのは必至だ。そもそも「陸上競技で日本国内では5万人の観客を見込める大会もなかなかない」（陸上関係者）との声もある。
スポーツでの黒字が厳しいとなれば、頼みの綱はコンサートなどのイベントだが、こちらも明るい見通しは立たない。元々開閉式の屋根を備えた流線形の「ザハ案」で一度は決まった設計に、約2500億円もの建設費が投じられることに国民の批判が集中。コンペをやり直し、隈研吾氏らの設計が採用された。建設費は約1490億円まで抑えられたが、見送られたのは屋根の設置だ。
観客席の上部のみに屋根が限定されて完成したため、音楽関係者からは「雨天中止のリスクを考えれば手を出しにくい」と不評だ。関係者からは「何百億円かけても、屋根はつけるべきだった」との声も上がる。
コスト削減に厳しく取り組んだことで“回収”が難しくなったのは皮肉だ。選手の憧れ聖地が赤字を垂れ流す「負のレガシー」とならないことを祈るばかりだ。
≪五輪パラ経費は1兆4530億円見込み≫今夏に開催された東京五輪・パラリンピックの開催経費が、1兆4530億円になる見込みであることが20日、分かった。昨年12月段階の試算は1兆6440億円だったが、簡素化を進めたことや、大半の会場が無観客となったことで1910億円減となった。東京都や国による追加の公費負担は生じない。大会関係者が明らかにした。22日の大会組織委員会の理事会で詳細が示される見通し。
