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2021年12月21日07時19分

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参院予算委員会で答弁する堀内詔子ワクチン担当相=20日午前、国会内




 20日まで行われた衆参両院の予算委員会で、堀内詔子ワクチン担当相が答弁能力の不安を露呈した。要領を得ない説明や読み間違えを連発。後藤茂之厚生労働相が助太刀に立つ場面も目立った。政府・与党内からは、次期参院選に向けて野党との論戦が本格化する来年1月召集の通常国会へ懸念が出ている。


 16日の参院予算委では、立憲民主党の木戸口英司氏が政府に対し、追加接種に使用するワクチンの配送日程を示すよう要求した。答弁に立った堀内氏は、持参した資料に目を落とすと「迅速な情報提供で自治体が混乱しないよう取り組む」と、質問とかみ合わない内容を口にし始めた。
 困惑する野党席からは「違うページを読んでいる」との声が飛び、審議は短時間ストップ。木戸口氏は「不安を感じる。しっかりやってほしい」とあきれたように語った。
 13日の衆院予算委では「1700万回分」を「1万7000回分」と読み間違え、直後に訂正。20日の参院委では追加分の配送に関する詳細をただされたのに対し、堀内氏は「あの、近日中にきちっと、あの、示そうと思っています」としどろもどろに答えた。
 堀内氏は岸田文雄首相率いる自民党岸田派所属の当選4回。10月の組閣で、若手・女性登用の「目玉」の一人として初入閣した。菅前内閣はワクチンの供給不足などで強い批判を浴び、政権の体力をそがれた経緯がある。自民党幹部は「あの答弁は危ない。通常国会で野党に狙われる」と警戒感を示した。