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毎日新聞 2021/12/22 07:00(最終更新 12/22 07:00) 有料記事 1302文字




 世界で気候変動の影響による水不足も懸念される中、「空気から水を作る」最先端の機器を開発したイスラエルの企業「ウォータージェン」が注目されている。普及すれば「ボタンを押すだけ」で内陸国や紛争地でも水を入手できるほか、各国の味の好みに合わせた水の製造も可能だ。米自動車大手フォードは、この機器の車への搭載を検討し始めている。

 「(水道技術が発達した)ローマ帝国以降、人類は河川などから水をくみ取り、配水する手法を発展させてきました。しかしこの機器があれば水に関するインフラは必要なくなります」。ウォータージェンのミカイル・ミリラシビリ代表はそう強調した。同社はイスラエルでハイテク企業などが集まる中部ペタクチクバに本社を置く。

 同社の機器は大気から空気を取り込み、プラスチック製の特殊な熱交換器で水を製造する。周囲の温度や湿度によるが、高さ約1・5メートルの家庭用の機器は1日30リットルの水を製造。大型の機器は1日約6000リットルの水を作ることができる。必要なのは電力だけで、…

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