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2021年12月22日19時41分





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【図解】有識者会議が示した皇族数確保策

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安定的な皇位継承策を議論する有識者会議の清家篤座長(左)から最終報告を受け取る岸田文雄首相=22日午後、首相官邸


 安定的な皇位継承の在り方を検討する政府の有識者会議(座長・清家篤元慶応義塾長)は22日、第13回会合を首相官邸で開いた。皇族数の確保策として(1)女性皇族が結婚後も皇室にとどまる(2)旧宮家の男系男子が養子として皇籍復帰する―の2案を軸とする最終報告を決定。女性・女系天皇の是非など、皇位継承の抜本策には触れず、議論を先送りした。政府は検討結果を国会に報告する。


 岸田文雄首相は、清家氏から最終報告を受け取り、「大変バランスの取れた議論をしてもらった。国会に報告するとともに、しっかり今後の対応をしたい」と述べた。
 皇室典範は「皇統に属する男系男子」が皇位を継承すると定めている。現在の資格者は(1)秋篠宮さま(2)秋篠宮さまの長男の悠仁さま(3)上皇さまの弟の常陸宮さま―の3人のみだ。
 最終報告は、資格者が存在する現状を受け、「大きな仕組みの変更は十分慎重であるべきだ」と指摘。最年少の悠仁さまが皇位を継承するまでの流れを「ゆるがせにしてはならない」と明記した。それ以降の継承についても「議論はかえって継承を不安定化させる。将来議論を深めるべきだ」と踏み込まなかった。
 その上で、悠仁さま以外の未婚の皇族がいずれも女性である点を踏まえ、「悠仁さまの継承時に、他に皇族がいなくなる事態は避けるべきだ」と強調。2案を優先課題と位置付け、具体的な制度の検討を求めた。