https://www.sankei.com/article/20211223-XRCPRESV7FKE7N5EGTKCCKCQGA/
2021/12/23 18:49


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中国江西省のレアアース関連企業を視察する習近平国家主席(左手前)=2019年5月(新華社=共同)

中国は23日、国有のレアアース(希土類)企業「中国稀土集団」を設立した。探査から研究開発、応用までを総合的に手掛け、世界トップの競争力を目指すとしている。中国は先端技術に欠かせないレアアースを「戦略資源」(習近平国家主席)と位置付けており、供給網での中国の影響力が一段と強まれば国際社会の警戒を招きそうだ。

中国国営メディアによると、中国アルミニウムや中国五鉱集団、レアアースの産出が盛んな中国江西省の〓州稀土集団などが出資。国有資産監督管理委員会も30%強の株式を保有し、同委員会が管理する「中央企業」の一つとなる。

中国は世界最大のレアアース産出国だが、中国メディアは関連企業が小規模で分散している弱点があったと指摘。大規模化の必要性を強調した。採掘による環境破壊も問題となっており、中国稀土集団は環境保護にも注力するとしている。

レアアースは自動車のモーターや、戦闘機などの先端軍事技術にも使われる。中国が対立する国に輸出規制を仕掛ける懸念があり、米国やオーストラリアなどは脱中国依存を模索している。日本の製造業では、レアアースを使わない新技術の開発も進んでいる。(共同)