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毎日新聞 2021/12/24 12:29(最終更新 12/24 12:47) 479文字




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布マスク姿で首相官邸に入る安倍晋三首相(当時)=東京都千代田区で2020年7月17日午前9時56分、竹内幹撮影

 後藤茂之厚生労働相は24日の閣議後の記者会見で、大量在庫が問題となっている布マスク「アベノマスク」について、現在残っている8000万枚全てを廃棄すると、約6000万円の費用がかかるとの見通しを明らかにした。希望者への配送を今後進め、余れば年度内をめどに廃棄する。24日付で自治体に事務連絡を出し、厚労省のウェブサイトにも配布の要項を掲載する。

 厚労省によると、介護施設や自治体、個人などに対し、来年1月14日まで配布希望を募る。その後、在庫を売り払い、それでもマスクが余った場合は3月ごろから廃棄を開始する。



 布マスクは2020年4月、安倍晋三首相(当時)が全世帯への配布を表明。現在、介護施設向けの布マスクなどと合わせ計8000万枚余りが備蓄されている。

 後藤氏は当時の対応について「マスクが入手困難な状況の中、感染防止に一定の効果があった。洗濯して繰り返し利用ができ、需要抑制の観点からも有効だった。国民の命を守りたいという一心で、緊急的に実施した」と改めて説明した。

 今年3月までの保管費用は約6億円で、野党などから批判が上がっていた。【小鍜冶孝志】