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2021年12月27日19時18分

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法務省が入る中央合同庁舎第6号館=東京都千代田区




 法務省は、懲役刑と禁錮刑を一本化した「拘禁刑」を創設する方針を固めた。刑法など関連法の改正案を来年1月召集の通常国会に提出する。政府関係者が27日、明らかにした。刑の種類や名称が変更されれば、1907年の刑法制定以来初めてとなる。
 受刑者の身体の自由を剥奪する「自由刑」には現在、洋裁や木工などの刑務作業を義務付ける懲役と、作業義務のない禁錮、拘留があり、いずれも刑事施設に拘置される。拘禁刑は、受刑者を刑事施設に拘置するものの、刑期の過ごし方に柔軟性を持たせ、作業を行わせたり、指導を受けさせたりできるようにする内容だ。
 懲役をめぐっては、刑務作業に一定の時間を割く必要があるため、更生や再犯防止に向けた指導を十分に行えない問題点が指摘されていた。教育を受ける機会が少なかった若年受刑者には、学習指導により多くの時間を割くなど、個々の受刑者に合わせた処遇が可能になる。