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2022年01月04日12時00分

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【カイロAFP=時事】エジプトで、古代エジプト王(ファラオ)アメンホテプ1世のミイラの「デジタル開封」が行われた。1881年の発見以来初めて、アメンホテプ1世のミイラの秘密が明らかになった。(写真は古代エジプトの著名なファラオ<王>、アメンホテプ1世のミイラのコンピューター断層撮影<CT>画像。エジプト観光・考古省提供)
 研究チームを率いたカイロ大学のサハル・サリーム教授(放射線学)と著名な考古学者のザヒ・ハワス元観光・考古相は昨年12月28日、「高度なX線技術とコンピューター断層撮影(CT)スキャン、ソフトウエアプログラムを使い、直接触れることのない安全な方法で、アメンホテプ1世のミイラのデジタル開封を行った」と文書で説明した。
 「本研究により、アメンホテプ1世の独自のミイラ化技術と再埋葬に関する多くの秘密に加え、アメンホテプ1世の顔や年齢、健康状態が初めて明らかになった」
 分析の結果、アメンホテプ1世は腕を交差している状態でミイラ化された最初のファラオで、脳を取り除かれずにミイラ化された最後のファラオでもあることが判明した。
 アメンホテプ1世は、紀元前1500年以上前の21年にわたる在位期間に複数の軍事作戦を実施。CTスキャンによると、死亡時の年齢は35歳で、死因はけがか病気とみられる。
 アメンホテプ1世のミイラは、南部ルクソールで見つかった。仮面などの保存のため、体を包む布を解かれたことがない唯一のミイラとなっている。
 ミイラの「デジタル開封」は2012年にも行われ、ラムセス3世が後継者争いのさなか、暗殺者に喉をかき切られて最期を迎えたことが明らかになった。【翻訳編集AFPBBNews】

〔AFP=時事〕