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2022/01/12(水) 22:39:07.13ID:WV3CK9Aw9毎日新聞 2022/1/12 20:36（最終更新 1/12 20:36） 607文字
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最後の新造船「TOLMI」を背景に記念撮影する関係者＝長崎県佐世保市の差瀬の重工業で2022年1月12日午後3時54分、綿貫洋撮影
新造船事業を休止する佐世保重工業（SSK）は12日、最後の新造船の命名式と新造船専用ドックを修繕用に改修する起工式を佐世保市立神町の蛇島南岸壁と第4ドックで開いた。今後は船舶の修繕と部品製造の機械事業を展開する計画で、戦後の佐世保経済を支えたSSKの造船事業は幕を下ろした。
最後の新造船はギリシャの海運会社が発注したばら積み運搬船（全長225メートル、積載重量8万2000トン）。約50人が参加した命名式ではくす玉が割られ、船名「TOLMI」（ギリシャ語で「勇気」）が披露され、完成を祝った。第4ドックでの起工式では神事の後、名村建介社長は「新造船事業休止は生き残りと事業継続のための苦渋の決断。これからは新生SSKとして艦艇修繕事業と機械事業の両輪経営へ移行する」とあいさつした。
SSKが所有する計五つのドックのうち、新造船用ドックは第4ドックのみ。第4ドックの改修工事は9月末の完成を予定している。
SSKは1946年、佐世保船舶工業として設立。62年には当時世界最大のタンカー「日章丸」を建造、ドック拡張など活況を呈してきたが、新型コロナウイルスの感染拡大による海上輸送の減少などで経営が悪化した。新造船として「TOLMI」は510隻目。新造船事業休止に伴い希望退職者（250人）を募って応募した248人は、5月までに退職するといい、新造船事業部門の従業員は配置転換することで体制強化を図る。【綿貫洋】
