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2022年01月13日20時32分

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提訴後に記者会見するサファリ・ディマン・ヘイダーさん(左)とデニズさん=13日午後、東京都千代田区

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提訴後に記者会見するサファリ・ディマン・ヘイダーさん(左)とデニズさん=13日午後、東京都千代田区




 精神的、肉体的苦痛を伴う恣意(しい)的な収容をした日本の入管当局の対応は国際法に違反するとして、難民認定申請中の外国籍男性2人が13日、国を相手取り、計約3000万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。


 訴状などによると、提訴したのはイラン国籍のサファリ・ディマン・ヘイダーさん(53)とトルコ国籍のデニズさん(42)。2人は在留期間を超えたとして、2016〜20年、それぞれ計1357日間と計1384日間入管施設に収容された。現在は仮放免となっている。
 2人は、日本も批准する国際人権規約は合理性や必要性のない収容を禁じ、司法審査も必要と定めていると指摘。長期間に及ぶ収容は合理性がなく、損害賠償の対象になると訴えている。
 2人の収容をめぐっては、国連人権理事会の作業部会が20年9月、国際人権規約に違反するとの意見書を出している。
 提訴後に記者会見したサファリさんは「(入管施設内で)帰るまで出さないと言われショックだった」と強調。デニズさんは「(収容中に)何回も自殺未遂をした」と話した。
 出入国在留管理庁審判課は「訴状の送達を受けた場合、適切に対応したい」とコメントした。