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毎日新聞 2022/1/14 17:29(最終更新 1/14 18:42) 656文字




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神奈川県警=山本明彦撮影

 「明日はJK(女子高校生)痴漢しまくっても通報されない日です」。15、16両日に実施される大学入学共通テストを前に、受験生を標的にした痴漢をインターネットで予告する書き込みが相次いでいる。試験に遅刻したくない受験生の心理につけ込み、テスト当日であれば警察に突き出されないと踏んでいるとみられる。書き込みが相次いでいることを受け、神奈川県警はSNS(ネット交流サービス)で注意喚起したり、受験生が多く利用する駅を中心に制服警察官を配置したりと対策に乗り出した。

 「共通テスト痴漢祭り」。テストが近づくにつれ、ネット掲示板にはこのような趣旨の書き込みが散見されるようになった。ツイッターには「(以前も)友達が試験当日に痴漢に遭った」「試験当日は痴漢が増える」との投稿もあった。



 こうした書き込みを確認した県警は13日、犯罪抑止対策室のツイッターに「可能な限り女性専用車両を利用したり、混雑しやすい車両は避けましょう」と投稿。子どもや女性を犯罪から守るための情報発信サービス「ピーガルくん子ども安全メール」でも注意喚起した。

 また、県内54署に対し、試験当日は午前7時半〜8時半の間、警察官が管内の駅のホームや改札口に立って警戒するよう呼び掛けた。さらに、駅周辺では赤色灯をつけたパトカーで巡回するよう通知したという。



 県警鉄道警察隊は「試験の影響で受験生が被害申告できなくなるような痴漢行為は拡散させてはいけない。全車両に警察官を配置して警備したい気持ちだが、少しでも警戒を強めて痴漢を防ぎたい」と話す。【洪〓香】