毎日新聞 2022/1/18 12:05(最終更新 1/18 12:23) 1771文字




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天皇、皇后両陛下と皇族方が出席されて行われた「歌会始の儀」=皇居・宮殿「松の間」で2022年1月18日午前10時36分(代表撮影)

 新春恒例の皇室行事「歌会始の儀」が18日午前、皇居・宮殿「松の間」で行われた。今年の題は「窓」。天皇、皇后両陛下と皇族方が詠まれた歌や、1万3830首の応募作から選ばれた10人の入選者らの歌が伝統的な発声と節回しで披露された。昨年20歳となった両陛下の長女愛子さまは学業の都合で出席は見送ったが、初めて歌を寄せた。

 入選者10人のうち1人は健康上の理由から欠席した。一方、新型コロナウイルスの感染防止対策として、昨年と同様に招待者は大幅に絞り込まれた。また、歌の読み上げ役はフェースシールドを着用。発声者は向き合わないように座り、アクリル板も設置された。



 天皇陛下は昨年の歌会始で、コロナ禍という試練を乗り越えようとする人々の努力が実を結び、感染拡大が収束していくことを願う気持ちを詠んだ。今年は、収束したその先に、日本と世界の人々の往来が再び盛んになる日が訪れることを願う思いを歌に込めた。

 天皇ご一家は昨年9月、住み慣れた赤坂御用地(東京都港区)から上皇ご夫妻が長く暮らした皇居に転居。皇后雅子さまはご夫妻への感謝の気持ちを新たにしつつ、皇居の御所からの大きな木々の眺めを詠んだ。側近によると、周辺の木々は赤坂御用地より大きいという。



 秋篠宮さまは子どもたちが校庭で元気に過ごす姿を見た時の気持ちを歌にした。コロナ禍で遠隔授業などが行われた時期を思い起こしながら、一時の安心感を覚えたという。秋篠宮妃紀子さまは、父親の川嶋辰彦さんの死去(昨年11月)に伴う服喪中のため欠席し、歌を出すことも見送った。

 愛子さまは学習院女子高等科2年だった2018年夏に英国の名門イートン校のサマースクールに参加した時の心境を詠んだ。初の単独海外滞在で、歴史の重みを感じさせる学校を前に、今ここから世界が開かれようとしているという心持ちになったという。【和田武士、井川加菜美】


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