https://www.sankei.com/article/20220118-H3WTFCHHD5N3DMWWOOR7EQC6IY/
2022/1/18 12:12



北海道旭川市でいじめを受けた疑いがある中学2年広瀬爽彩さん=当時(14)=が凍死した問題で、広瀬さんが令和元年に複数の生徒から強要されたわいせつ行為を巡り、中学校側が2年3月に市教育委員会に提出した報告書で「非行の被害者」とする一方、「いじめ」に該当するとは記載していなかったことが18日、関係者への取材で分かった。

市教委は昨年4月、いじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」と認定し、第三者委が調査を続けている。学校側が報告書を提出した時点で「いじめ」を認識して対処を始めていれば、事実解明に向けた調査開始がより早まった可能性がある。

関係者によると、中学校側は非行が起きた際に道教委が記入するよう求めている「非行・被害事故報告書」で市教委に報告。

報告書などによると、広瀬さんは元年6月3日、自身の体をスマートフォンで撮影し、その画像を関係生徒に送信させられた。非行の内容は「わいせつ」と書かれたのみで、「いじめ」とは併記されなかった。わいせつ行為には、複数の生徒が関わっていたという。

広瀬さんを巡っては、市教委が当初、本人からいじめ被害の申告がないことなどを理由にいじめと判断しなかったが、亡くなった後の昨年4月に「重大事態」と認定し、調査を始めた。