https://www.sankei.com/article/20220120-LWH5ZENRXFND5I3HE6JANXD2ME/
2022/1/20 20:38



リニア中央新幹線静岡工区が静岡県の反対で未着工となっている問題で、県と流域自治体、利水団体でつくる「大井川利水関係協議会」が20日開かれ、国土交通省の有識者会議が昨年12月にまとめた川の流量に関する中間報告は議論が十分ではないとして「現状では工事を認められる段階にない」との意見が相次いだ。県はこれらの地元意見を基に今後、JR東海と詳細を協議する。

会合には流域10市町の首長や利水団体代表らが出席。島田市の染谷絹代市長は中間報告について「議論するベースは作ってもらった」としつつ「工事を認められるかどうかという段階ではない」と述べた。大井川土地改良区の内田幸男理事長は「(トンネル掘削で生じる湧水の)全量を戻す方法はまったく発表されていない。乱暴かもしれないが、水や環境の問題の解決方法はルート変更しかないのかもしれない」と発言した。

中間報告は、掘削に伴う湧水を戻せば中下流域の流量は維持され、地下水への影響も極めて小さいとしている。