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2022/01/21 11:41



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中央社のインタビューに応じる中央感染症指揮センターの陳時中指揮官

(台北中央社)中央感染症指揮センターの陳時中(ちんじちゅう)指揮官は中央社の取材に対し、今後の新型コロナウイルス戦略について、「ゼロコロナを手段とするものの、目標にはしない」との考えを示した。

陳氏は指揮センター設立から満2年となる20日を前に中央社の単独インタビューに応じた。

2020年、台湾は新型コロナ対応の優等生とされた。だが2021年に入ると病院や検疫用ホテルなどでクラスター(感染者集団)が相次いで発生。5月には1日当たりの国内感染者が100人を超え、同19日、台湾全土の警戒レベルが「第3級」に引き上げられた。外出時のマスク着用義務化や店内飲食の禁止などの措置を講じた結果、国内感染者数は徐々に減り、7月27日には「第2級」に引き下げられた。

昨年12月中旬以降、再びクラスターが複数発生しているものの、検査体制の強化やワクチン接種の呼び掛けなどの措置を素早く講じ、感染拡大防止に取り組んでいる。陳氏はこれは昨年の国内感染拡大の経験から学んだことだと話す。

これまでのコロナ戦略はおおむね正しかったと振り返る陳氏。特に誇りに思っているのは、情報公開に対する政府の態度だ。市民に関係する情報であれば、政府はすぐさま公開してきた。

陳氏は、情報の透明化が、「国民が一丸となりコロナと闘う」という信頼感と雰囲気の醸成に寄与したと指摘。これが台湾の大きなポイントであり、海外に比べて国内の感染状況が落ち着いている重要な要因の一つだと語る。

今後台湾は「ゼロコロナ」を目指すのか、それとも「ウィズコロナ」を目指すのか。この質問に陳氏は、ウイルスとの共存はどうしてもそうしないといけない時にやることだとし、「もしウイルスを消滅させられるなら、どうしてそうしないのか」と話す。

中国は都市封鎖(ロックダウン)や小規模エリアの封鎖などでゼロコロナを追い求めているが、これを実施するには代償を考慮する必要がある。だが、もし疫学調査や隔離などの現行の手段でゼロコロナにできるのならば、もちろんやると陳氏は強調した。

(陳〓〓、江慧〓、張茗喧/編集:名切千絵)