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毎日新聞 2022/1/25 04:45(最終更新 1/25 04:47) 489文字




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クーデターが起きたブルキナファソの首都ワガドゥグで、軍の駐屯地前を歩く兵士ら=24日、AP

 アフリカ西部ブルキナファソで軍の一部によるクーデターが発生し、反乱軍は24日、国営テレビを通じて憲法を停止すると発表した。ロイター通信が伝えた。身柄を拘束されたカボレ大統領の安否や居場所は明らかになっていない。ブルキナファソでは近年、イスラム過激派の活動が活発で、政治の混乱で治安悪化に拍車がかかる恐れもある。

 テレビに登場した軍人らは「防衛と復興のための愛国運動」(MPSR)を名乗り、憲法を停止して政府や国会を解散し、国境も閉鎖すると宣言。「政権移行は非暴力で行われ、身柄を拘束された者は安全な場所にいる」と主張した。



 ブルキナファソでは23日朝から首都ワガドゥグなどで兵士らが発砲事件を起こして政府から離反。同日夜に首都のカボレ氏の自宅周辺で激しい銃撃が起きた。ブルキナファソでは近年、隣国マリやニジェールにまたがる地域で、国際テロ組織「アルカイダ」系や過激派組織「イスラム国」(IS)系の武装組織が活発に活動している。

 国民の間にはカボレ政権の治安対策が不十分だとの不満が根強く、軍も取り締まりのための人員や装備、訓練が不十分だと訴えていた。【ヨハネスブルク平野光芳】