https://www.sankei.com/article/20220126-AHY74MV6MJIG5PY3BA3RJVAIRI/
2022/1/26 20:45


https://www.sankei.com/resizer/Nx1YIkpXQj62Jq7qHBImayD5_VU=/1200x0/smart/cloudfront-ap-northeast-1.images.arcpublishing.com/sankei/6I7UTEKCSVPVDJL35O6SPWMGPI.jpg
国家スピードスケート館を視察する中国の習近平国家主席(右手前)=4日、北京(国営新華社通信=共同)

【北京=三塚聖平】来月4日に迫る北京冬季五輪の開幕を前に、中国が「外交的ボイコット」の切り崩しに躍起だ。25日には習近平国家主席と首脳会議を行った中央アジア各国の首脳が開会式出席を「熱望」したと発表したほか、韓国から国会議長が参加することに「歓迎」を表明。習政権の威信をかけ、国際的な孤立感を払拭しようとしている。

習氏は25日、カザフスタンなど中央アジア5カ国の首脳と国交樹立30年を記念してオンライン形式で首脳会議を開いた。中国外務省の発表によると、5カ国の首脳はそろって「来週、訪中して開会式に出席することを熱望している」と表明。さらに「中国が北京冬季五輪を予定通り順調に成功させ、世界により多くの自信と希望をもたらすと信じている」と発言したと、中国側は強調している。

中国外務省の趙立堅(ちょう・りつけん)報道官は25日の記者会見で、韓国の朴炳錫(パク・ビョンソク)国会議長が五輪開会式に出席することに対し「韓国は一貫して積極的に北京冬季五輪の開催を支持してきた。これは五輪精神に合致し、中韓友好の表れでもある」と歓迎した。

北京冬季五輪をめぐっては、中国政府による新疆(しんきょう)ウイグル自治区や香港などにおける人権問題を背景に、米国や英国などが政府代表を派遣しない外交的ボイコットを決定。中国側は、そうした動きは「ごく一部」に過ぎないとアピールしている。

習氏は25日、北京市中心部の釣魚台迎賓館で、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長と会談した。習氏は「北京冬季五輪は中国人民だけでなく、国際社会の支持も得ている」と主張。外交的ボイコットを意に介していないことを示す発言とみられ、バッハ氏も「国際社会はスポーツの政治問題化に反対している」と応じた。