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毎日新聞 2022/1/27 17:30(最終更新 1/27 17:30) 有料記事 1480文字




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滞在ホテル敷地の屋外に設けられた場所でPCR検査をする松本晃記者=中国・北京で2022年1月26日午前8時9分、貝塚太一撮影

 空港では白い防護服姿の清掃員が目を光らせ、宿泊ホテルは「鉄のカーテン」で市街地とは別世界に分けられた。北京オリンピック(2月4〜20日)を取材するため1月25日に現地入りした私を含め、海外から訪れて競技を取材する記者は、外部との接触を遮断する「バブル」内で生活する。28日で開幕まで1週間。新型コロナウイルスの感染防止を徹底する「ゼロコロナ」政策を掲げる中国の厳戒態勢の現状とは。

閑散とした空港、防護服姿の清掃員がチェック
 羽田空港から北京へ向かう飛行機が離陸して数時間後、客室乗務員は不織布のマスクから、医療用のN95マスクに着け替えた。着陸後、飛行機の外で待っていたのは白い防護服に身を包んだ10人弱の清掃員たち。眉毛が隠れるほどフードを深くかぶり、透明のゴーグル越しに険しい目つきで入国者をチェックする。一般客とは動線が分かれ、同じ飛行機に搭乗した大会関係者以外とすれ違うことはない。広々した北京首都国際空港は静寂に包まれた。

 入国審査の間も白い防護服姿のボランティアが遠くから見つめ、「ゴー、ライト(右へ進んでください)」などと最低限の案内はするが、ほとんど言葉を発しない。…

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