https://www.cnn.co.jp/world/35183129.html
2022.02.05 Sat posted at 15:20 JST




https://www.cnn.co.jp/storage/2022/02/05/1a9c1295d37a2e30f0404438f05362ab/t/768/432/d/moroccan-boy-rescue-super-169.jpg
井戸に落ちた5歳児の救出作業が行われている現場の様子/AFP/Getty Images

(CNN) 北アフリカのモロッコ北部で深さ30メートル以上の井戸に5歳男児が落ち、救助隊による救出が約3日間続く事態となっている。同国国営のマグレブ・アラブ通信(MAP)が報じた。

現場はシャフシャウエン地区の井戸で、ブルドーザーなどの機具を使い一晩で垂直に約27メートル以上掘り、さらに水平状態での救出経路を設けることも計画。国営テレビは現地時間の4日午後、男児のラヤン君にたどり着くためには垂直に約2メートル、水平に約3メートルをさらに掘ることが必要と実況中継で伝えた。

同君の母親によると、井戸に転落したのは1日午後で、叫び声が聞こえて災難がわかった。ラヤン君は近くで遊んでいたとし、母親はすぐ当局に通報した。

食料や飲料水をロープを使って井戸の下に届け、男児が水などを飲む姿も確認された。

国営テレビは、この井戸の直径は約46センチを少し超える程度のため重機などを動員した救助作業が難航しているとも伝えた。

救助隊の一員はMAPの取材に、作業は続いているものの困難な局面に差しかかったとも説明。地盤の崩落を避けるため必要な手順を見極めながら進めているため、機具の使用を時にはやめているとも述べた。

MAPによると、同国軍の医療用ヘリコプターや保健省の救急救命要員が現場近くに待機し、ラヤン君が引き上げられた場合に備えている。ブルドーザー5台が出動しているという。