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2022/02/07(月) 20:36:13.75ID:im+69rGB9毎日新聞 2022/2/7 19:05（最終更新 2/7 19:13） 有料記事 2795文字
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オーストラリア西岸で、豪州の通常型潜水艦と演習する米原潜「サンタフェ」（手前）。AUKUSにより豪州が原潜を調達すれば、米国との連携はさらに深まるとみられる＝米国防総省提供
「スプートニク的な瞬間かどうかはわからないが、それにかなり近いと思う」。2021年10月、米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長は、かつて米国を揺さぶった「スプートニク」という言葉を口にした。ミリー氏は、中国が7月と8月に実験した新型兵器を「技術的に非常に重要な出来事だ」と指摘、動向を注視していると明かした。
中国の新型兵器は、マッハ5以上で飛ぶ極超音速ミサイル。ロケットで人工衛星のように地球を回る軌道に投入した後、中国国内の標的に落下させた。この技術を使えば、従来の北回りではなく、防御が手薄な南から米国を攻撃できる。
この兵器は米中露3カ国が開発にしのぎを削る。中露両国が実戦配備を進める一方、米国は実験失敗が相次ぎ出遅れている。防御手段の構築も課題で、日米が共同で取り組むことが1月7日に開かれた外務、防衛担当閣僚による安全保障協議委員会（2プラス2）で決まった。時代の最先端を行く兵器開発で米国が出し抜かれた構図は、60年以上前のスプートニク・ショックに似る。
冷戦中の1957年10月、ソ連は世界初の人工衛星スプートニクの打ち上げに成功した。このロケットの技術は、米本土に届く大陸間弾道ミサイル（ICBM）そのものだ。先端技術では世界一と自負していた米国のショックは大きく、集団ヒステリーに陥る。ソ連が最新鋭ミサイルを原子力潜水艦に載せ、米国沿岸に押し寄せるのではないか。そんな妄想が広がった。
「3隻の潜水艦を見た。そのうち1隻はわずか3メートルの距離だった」。フロリダでスキンダイビングした女性がそう報告すれば、メキシコ湾に面したテキサス州からは水深わずか1・5メートルの海に「潜望鏡が出ていた」との報告が上がる。海岸にある潜水艦監視塔では、市民の自警団が数年間も交代で見張りを続けた。
アイゼンハワー大統領は巻き返しに動く。ICBMだけでなく、ソ連に先んじて潜水艦発射弾道ミサイル（SLBM）、それを載せる原潜を開発せよと命じた。2カ月後に1番艦「ジョージ・ワシントン」の建造が決まり、翌58年には、それまで渋っていた英国への原潜技術供与も決めた。
「爆音」中国原潜を徹底監視
新たな「スプートニク・ショック」を受けてバイデン米大統領もカードを切った。…
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