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2022-02-10 04:00

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韓国は産業構造を高め中国などとの国際分業体制を構築した(仁川のコンテナ) Photo:PIXTA

日本は安い中国製品との競合で
米国の輸入中のシェアが急低下

日本の産業構造は40年前から基本的には変わらない。それに対して、韓国の産業構造はめざましく高度化している。

これは貿易構造にはっきりと現れている。

1990年代に中国の工業化が軌道に乗り、安い労働力で生産した輸出品を大量に輸出し始めた。それによって先進国の輸出産業が大きな影響を受けた。最も大きな影響を受けたのが日本だった。

アメリカの輸入国のシェアを見ると、中国が急拡大し、日本が急低下したことが分かる。

91年に日本のシェアは18.8%であり、中国は4.0%にすぎなかった。しかし、2019年には日本のシェアは5.7%にまで下がり中国のシェアが18.4%にまで高まった。日本と中国の相対関係がちょうど逆転してしまった。

日本の輸出品に中国製品と競合するものがあったから、排除され減少したのだ。

日本は円安によって安値の中国製品に対抗しようとしたのだが、とてもできなかった。その半面で、日本からの新しい輸出品は登場しなかった。...
野口悠紀雄

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