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2022/02/11(金) 11:20:15.86ID:JK0qpqiN9毎日新聞 2022/2/11 09:55（最終更新 2/11 09:55） 1166文字
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大量の雪が積み上げられている雪捨て場＝札幌市北区で2022年2月9日、米山淳撮影
札幌市内の除排雪が大幅に遅れている。記録的大雪から4日がたった10日時点でも、路線バスの運休が相次ぐなど影響が続いている。大型公共事業の減少による大型ダンプ不足や人手不足が影響しているのに加え、例年にない大雪で市内の雪捨て場はパンク気味で、市は対応に追われている。【土谷純一、米山淳】
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北海道運輸局によると、道内の大型ダンプ台数は1996年の1万8766台をピークに減少。2020年は1万4157台と、約25年で3割近く減っている。秋元克広市長は7日の記者会見で除排雪について「ダンプトラックの確保が非常に厳しい」と述べた。
例年、十勝管内などから札幌市内にダンプを回して対応しているが、秋元市長は「今回は全道的に降雪量が多く、確保が難しい」と説明。札幌市除雪事業協会の宮浦征宏会長は「大型の公共事業減少に伴ってダンプ数も減っている」と指摘する。
人手不足も深刻だ。マンションや店舗の除排雪をしている「ランドホーム」（同市豊平区）の渡辺清一さんは「30年以上この仕事をしているが、ここまで除雪依頼が来るのは初めてで、間に合っていない」と嘆く。冬季のアルバイトを募集しても近年は集まりづらく、「運転手は常に不足している」という。
依頼の多さから雪捨て場に行く時間がなく、同社の敷地に仮置きしてから1時間以上かけて石狩市の捨て場まで運んでいる。渡辺さんは「二度手間になってしまい、非常に効率が悪い。その分人件費がかかるので今季は赤字の見通しだ」とため息をついた。
札幌市は市内に民間も使用できる雪捨て場を30カ所設けているが、10日正午時点で11カ所が満杯となり、閉鎖している。場内の整備に時間がかかるとして、一時閉鎖する捨て場も3カ所あった。市雪対策室計画課によると、容量の約5割が既に埋まっており、今季を通して全30カ所で満杯になる見通しという。
同市北区新川では9日、荷台に雪を積んだダンプカーが列をなしていた。10秒に1台のペースでひっきりなしに雪捨て場に入っていき、途切れることはない。排雪を終えたダンプカーの男性運転手は「過去にないくらいの降雪で、いくら運んでも終わりが見えない」。別の運転手は「至る所で渋滞していて運ぶペースが上がらない。今日は3往復しかできなかった」と話した。
市が豊平川河川敷などに確保する市専用の雪捨て場も4割近くが埋まる。市は規定の排雪容量を増やせるよう河川を管理する北海道開発局と協議し、受け入れ基準が緩和されることが決まった。さらに、市は貯留池など5カ所を新たな雪捨て場として活用する。
宮浦会長は「公共事業減少によるダンプ不足や捨て場の郊外化、大雪による道路事情の悪さなど全てがマイナス要因となり、除排雪の遅れにつながっている。我々も精いっぱい仕事をしているが、早期解決は困難だ」と話した。
