衆院で新年度予算案の審議が進むなか、岸田文雄首相の答弁に傾向が見えてきた。野党質問には明確に答えず、その後の与党質問で政府方針を発表するのが定番になりつつある。「検討」は変わらず多用しており、いったん引き取る答弁も3割程度を占める。

 「2月のできるだけ早期に1日100万回までペースアップすることをめざして取り組みを強化したい」

 首相が初めて新型コロナウイルスワクチンの3回目接種の目標回数を明言したのは、7日の衆院予算委員会だった。自民党議員が「目標を設定し、接種を進めるべきでは」と質問したことへの答弁だった。

 同じ質問がそれまでも繰り返されていた。最初に目標を掲げるように首相に促したのは立憲民主党議員。1月25日の予算委だった。

 しかし首相は、2回目接種か…(以下有料版で,残り1020文字)

朝日新聞 2022年2月11日 6時00分
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