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2022/2/12 08:29


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バイデン大統領(AP=共同)

【ワシントン=塩原永久】バイデン米大統領は11日、アフガニスタン中央銀行が米国内に持つ計約70億ドル(約8千億円)の資産凍結を事実上、解除し、アフガン人道支援などに活用するための大統領令に署名した。アフガンを実効支配した後、資産の返還を求めていたイスラム原理主義勢力タリバンが反発している。

タリバンの報道官は「(米国が)アフガン人民の資産を盗み、接収した」とツイッターで批判した。

資産はタリバン侵攻で崩壊したガニ前政権が米金融機関に保有していた。

米政府高官によると、アフガン支援向けの基金を設けたうえで、半分の約35億ドルを移す。残り半分は、2001年の米中枢同時テロの犠牲者遺族への賠償に充てることを念頭に、保管を続けるという。

アフガン資産には各国からの国際支援が含まれており、米政府は国連などと連携して、支援先や支援方法などを検討する方針だ。

アフガンの経済活動は停滞しており、国連のグテレス事務総長は、米国など海外に預けられているアフガン資産の凍結を特別に解除し、アフガンでの人道支援や、行政機関の運営費などに充てるよう求めていた。