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2022年2月13日 12時0分スポーツ報知

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プチ鹿島



 北京で冬季五輪が行われていますが、あらためて昨夏の東京五輪を思い出した1週間でした。

 というのも『明治神宮外苑 再開発で樹木約900本伐採の計画 有識者が懸念』(NHK)というニュースがあったからです。新聞読み比べが趣味の私ですが、神宮再開発についての記事はずっと前から気になっていました。たとえば「高さ制限撤廃」というキーワード。美しい景観を守るために高さ制限「15メートル」だった明治神宮外苑が新国立競技場をつくることで一気に「80メートル」に引き上げられていた。東京五輪の招致が呼び水になったのだ。

 これによって新国立の建設を中心とした神宮外苑の再開発が可能になった。高層ビルがどんどん建てられている。こういう現実を知ると東京五輪(新国立競技場の建設)は再開発の“アリバイ”として使われたのだろうか? そんな見立てすらも五輪前に浮かびました。そしたら今回のニュースです。

 《ビジネス最優先、防災軽視、歴史無視の<古い資本主義>であり、公共緑地をあえて創った外苑整備の精神を著しく踏み外している》(毎日新聞コラム2月7日)

 この事実を突き止めたのは東京大学の石川幹子名誉教授。業者が区に提出した資料と空撮写真を突き合わせ、地上を歩いて木を1本ずつ調べて数えあげたという。計画の詳細が都民に示されたのが昨年の12月14日といいますから短期間で調べたことになる。私は7日にそのコラムを読んで「え?」と思い、8日に各媒体でも話題になり始めたのでやっぱり驚く話だよねと思っていたら、9日に計画案が東京都都市計画審議会で賛成多数で承認。なんだか急な1週間でした。まだニュースを知らなすぎると自覚しました。あらためてこの話題に注目していきたいと思います。(時事芸人)