2022年02月13日16時00分



「2022年」はどういう年なのか――。大手マスコミでは、明治維新の1868年から敗戦の1945年までが77年、さらに敗戦から今年までが77年ということに注目した指摘が目立っている。日本の近現代の節目となった「明治維新」「敗戦」をもとに、日本のあるべき姿を考え直そうというものだ。

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次の世代にどんな日本を渡せるのか(写真と本文は関係ありません)



「戦前」と「戦後」が同じ長さに
毎日新聞は1月20日、白井聡・京都精華大学人文学部専任講師による「特別な年としての2022年」という寄稿を掲載している。
「私たちは、日本の近現代史の全体像をイメージする際に、ほとんど習慣のように『戦前』と『戦後』という区分を持ち込み、1945年の敗戦という出来事を近現代の決定的なターニングポイントと見なす歴史意識を自明のものとしている。この歴史意識において、日本の近代が1868年の明治維新に始まるとすれば、『近代前半』は1945年に終わり、1945年から『近代後半』が始まる。1868年から1945年までが77年間、そして1945年から2022年までが同じく77年間。つまり今年は、『戦前』と『戦後』の長さが全く等しくなる、そのような年なのである」

このことを意識すると、「本年の重要性はあたかも2022年という数字が日本の近現代史の終着駅であるかのように立ち現れてくる、という点にある」と白井さんは強調する。


白井さんは2013年、戦後日本は「対米従属」の事実を「否認」していると指摘した『永続敗戦論』(第35回石橋湛山賞、第12回角川財団学芸賞を受賞)によって論壇にデビュー。さらに18年の『国体論』(集英社新書)で、「国体」という戦前日本を覆った概念が、戦後もアメリカによって媒介、再編されたと定義。明治維新から現在まで「国体」は続き、米国(星条旗)が天皇(菊)よりも上位の権威となったのが「戦後の国体」だと読み解いたことで知られる。


「3代目」の時に衰退
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