2022年02月14日12時00分



「都心でもつながらない」。楽天モバイルユーザーと思われる人たちから、ツイッター上などで相次いでいる報告だ。

楽天モバイルは、「楽天回線エリアの4G人口カバー率」が96%に到達したと、2022年2月4日に発表した。数字だけを見ると、どこでもつながりそうな印象を受けるが......。

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「人口カバー率96%」のワナ?(画像はイメージ)



「パートナー回線」エリア多い
楽天モバイルが2018年に総務省に認定された計画では、「人口カバー率96%の到達」を2026年3月末に予定していた。約4年前倒しで達成したことになる。

インターネット上では、「ちゃんと使えます」という利用者の報告がある半面、「電波が悪い」「建物の中ではだめ」「エリア内のはずなのに楽天回線につながらない」との指摘も相次いだ。

ケータイジャーナリストの石川温氏に取材し、これらの原因を探った。まず「96%」という数字については、「正しいのではないか」と見解を示した。ただし、説明が続く。

そもそも「人口カバー率」とは。国勢調査に用いられる約500メートル四方において、区画内の50%以上の場所で通信できれば、通信不可エリアがあってもその全域が「利用可能エリア」として計算される。
「地図上で見ても明らかなように、利用者の96%が使えるというわけではない」

というのだ。

楽天モバイル公式サイトの地図上で、サービスエリアを確認した。首都圏や大阪市、名古屋市などの大都市を除いて、楽天回線は接続できないが「パートナー回線」(au)が使えるエリアが多い。「パートナー回線」とは、楽天回線に接続できないがau回線のデータ通信(データローミング)が利用できるというもの。ただし、au回線を5GB以上使用すると速度制限がかかる。

先述した楽天モバイル2月4日付の発表には、「楽天回線エリア内では、お客様はデータ容量の制限なく、高速でデータを使い放題」とあるが、「注釈」が付いている。こうだ。
「高速でデータ使い放題は、楽天基地局に接続時」
「パートナー回線エリア(国内)は月5GBの高速データ容量超過後、最大1Mbpsでデータ使い放題」

楽天が提供する、データ利用量で値段が変わる「Rakuten UN-LIMIT VI」プランは、20GB以上からは料金が固定され、データ速度上限も無制限だ。しかし、このプランには「楽天基地局に接続時」という注意事項がある。au回線、つまり「パートナー回線」のローミング利用する場合は、上限を超えると速度制限がかかる。それだけに「楽天基地局の接続を強化してほしい」と願うユーザーは、少なくないだろう。


大きな鍵は「プラチナバンド」
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