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2022/02/14(月) 14:45:09.68ID:TpewwEnR9毎日新聞 2022/2/14 12:50（最終更新 2/14 13:20） 1048文字
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東京地裁に入る元衆院議員の遠山清彦被告＝東京都千代田区で2022年2月14日午前10時半、長谷川直亮撮影
貸金業の登録を受けずに日本政策金融公庫の新型コロナウイルス対策特別融資の仲介を繰り返したとして、貸金業法違反（無登録営業）に問われた元副財務相で元公明党衆院議員の遠山清彦被告（52）は14日、東京地裁（丹羽敏彦裁判長）で開かれた初公判で起訴内容を認め、「政治不信を招いたことを深く反省しております」と述べた。
検察側は冒頭陳述などで、日本政策金融公庫が国会議員や秘書の融資仲介に対し、一般の申請とは異なる特別な対応をしていたと指摘。公庫本店が窓口となり、企業の所在地などから対応する支店を決め、対応は支店の融資課長が中心に務めたとした。東京都内の支店の担当課長が捜査段階で「コロナ禍で融資希望者が増え、支店の外に40席程度の椅子を置いて対応することもあった。議員紹介案件は円滑に進むよう工夫した」と供述したことを明らかにした。
また、遠山元議員に複数の企業の融資仲介を依頼したとして同法違反で在宅起訴された牧厚被告（74）が「遠山元議員に仲介を依頼すると、飛行機のファーストクラスの客が優先搭乗口から乗るようなイメージで審査がスムーズに進んだ」と、捜査段階で供述した調書も読み上げた。
起訴状などによると、遠山元議員は2020年3月〜21年6月ごろ、計111回にわたり、特別融資を希望する企業や個人に日本政策金融公庫の融資担当者を紹介したとされる。一部は副財務相在任中に、環境関連会社役員の牧被告と共謀したとされる。公庫は財務省が所管する。
関係者によると、遠山元議員は元秘書2人＝起訴猶予処分＝に指示して、政治家からの紹介に対応する公庫の窓口に電話やファクスで融資仲介を依頼。公庫は対応する支店や担当者を決め、遠山元議員側に回答していたという。コロナ禍で特別融資の申請が殺到し、融資実行までに数カ月かかることもある中、1カ月以内に融資を受けられた企業が複数あった。遠山元議員は企業側から謝礼として計約1000万円を受け取り、飲食費など私的に使ったとされる。
遠山元議員は緊急事態宣言下の21年1月に東京・銀座の会員制クラブを訪れていたことが発覚し、翌2月に議員辞職した。公明党は今年1月に除名処分を決めた。
東京地検特捜部は遠山元議員と牧被告の他に、別ルートで無登録の融資仲介を87回行ったとして、公明党の太田昌孝元衆院議員（60）の元政策秘書の渋谷朗被告（61）、コンサルタント業の川島裕被告（78）の2人を同法違反で在宅起訴している。遠山元議員を除く3人の公判は後日開かれる。【遠藤浩二】
