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2022.02.15 Tue posted at 11:44 JST




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米西部では過去20年にわたり乾燥した天候が続いている/George Rose/Getty Images

ロサンゼルス(CNN) 2000〜21年にかけて米西部を襲った干ばつは、過去1200年で最悪だったとする研究結果が14日の科学誌「ネイチャー・クライメート・チェンジ」に発表された。

昨年の干ばつは異常だったと研究チームは述べ、極端な干ばつは今年いっぱい続くと予想。人間が引き起こした気候危機が、大干ばつを72%悪化させたと指摘している。

米西部では過去20年にわたって乾燥した天候が続き、期待される降雨も長続きしない状況が繰り返されている。

米海洋大気局(NOAA)によると、例えば昨年12月のカリフォルニア州ロサンゼルスは10インチ(254ミリ)近い雨量を観測。同市の12月の月間雨量としては史上2番目に多かった。

しかし1月のロサンゼルスの雨量は0.1インチ(2.54ミリ)にも届かず、ロサンゼルスの1月の雨量としては史上8番目の少なさだった。2月の状況はさらに悪化しており、今年は記録的な干ばつで始まっている。

こうした変動は、気候変動の影響で一層激しくなっている。

カリフォルニア大学アーバイン校のデービッド・フェルドマン教授は、降雨が減り、干ばつは長期化・深刻化しているとした上で、「皮肉なことに、こうした長期化・深刻化する干ばつの合間に激しい暴風雨が起きる」と指摘した。

論文を発表したカリフォルニア大学ロサンゼルス校のパーク・ウィリアムズ氏は、降雨や降雪が平年を上回る状況が数年続かなければ、大干ばつは解消されないと述べ、「雨の多い年が1年続いただけでこの干ばつが終わることは、まずありえない」と予測している。