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毎日新聞 2022/2/20 15:00(最終更新 2/20 15:00) 有料記事 2122文字




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二つ折り式で、ボタン操作のできる「ガラケー」

 折りたたみができ、ボタンで操作する携帯電話、通称「ガラケー」。第3世代通信規格(3G)サービスの終了に伴い、絶滅するかと思いきや、ガラケーの特徴を備えた4G対応機種の販売が急増している。大手携帯電話各社は「ガラケー難民」に、より多くの通信料収入を見込めるスマートフォンへの乗り換えを促すものの、思い通りにはいっていない。根強い人気の理由を探った。

なぜ今? 「スマホ0円」キャンペーン
 「他社3G端末からの乗り換えで機種代金0円」「スマホに変えるなら今が大チャンス」

 街中の携帯ショップや家電量販店の店頭。まだスマホを使っていないガラケー利用者を取り込もうとする張り紙が目立つ。スマホが普及して久しいが、なぜ今、一大キャンペーンを繰り広げているのか。

 店員は「今後、3Gの終了が本格化してくるからです。まずKDDI(au)が3月末に終了するので、3Gからの乗り換え需要を意識しています」と話す。

 携帯各社が3Gサービスの提供を開始したのは、2000年代前半。この3Gに対応した端末として普及したのが「ガラケー」だ。

 「ガラパゴス携帯」の略で、端末メーカーが個別にOS(基本ソフト)を作り込み、赤外線通信やテレビ視聴ができるワンセグなど、日本独自の機能が発達したことがその名の由来だ。

 契約数は10年ごろにピークを迎えたが、その後は現在主流の4G通信網の拡大に伴って、通話やメールが主な使い道のガラケーから、多機能なスマホへの買い替えが進んだ。20年春からは、さらに高速大容量の5Gの商用化が始まった。

迫る「ガラケーが使えなくなる日」
 携帯各社とすれば、3G、4G、5Gと規格の違う通信網を維持すればそれだけコストもかさむ。こうした事情もあり、従来のガラケーが「使えなくなる日」が近づいている。

 3G終了の先陣を切るKDDIの高橋誠社長は1月28日の決算記者会見で「予定通り3月終了の方向で進めている」と語った。ソフトバンクとNTTドコモもそれ…

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