福島銀行の取引先向けの講演会が18日、オンライン形式で開かれ、元大阪府知事の橋下徹氏が経営陣に求められる組織運営や決断のポイントを解説した

 橋下氏は自身の経験などから「トップが(独断で)『こうだ』と決めたことは大体失敗する」と持論を述べた。その上で、活発に意見やアイデアを出し合える部署やチームが中心になって新たな試みに挑戦し、成果を上げた企業や自治体の事例を紹介した。「言いたいことが言える、やりたいことがやれるチームづくりが重要だ。それがイノベーション(事業革新)を起こす原動力になる」と呼び掛けた。

 経営陣の役割については誰にでも安心して意見やアイデアを言える風通しの良い環境の整備に加え、責任が伴う最終的な決断にあると指摘。「新たな価値を生むものはリスクもあるが、経営陣が逃げてばかりでは何も進まない」と話した。

 このほか、海外のビジネス事情も取り上げ、配車システムの普及をきっかけにさまざまなサービスが誕生していることを説明。日本でも一般の人が旅客や貨物を運送できるような規制緩和を提唱し、「(人口が減少する)地方では、高齢者の移動手段の確保や買い物難民の解消につながるはずだ」と利点を強調した。

福島民有新聞 2022年02月21日  
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