天皇陛下は23日、62歳の誕生日を迎え、これに先立ち皇居・宮殿で記者会見を開いた。コロナ禍で困難な状況が続いているとして、「誰もがお互いを思いやりながら、痛みを分かち合い、支え合う努力を続ける」ことで「この厳しい現状を忍耐強く乗り越えていくことができるものと固く信じております」と語った。

 秋篠宮家の長女小室眞子さんの結婚をめぐっては、「多くの方に心配をお掛けすることになったことを心苦しく思っています」と言及。バッシングともとれる週刊誌報道やインターネット上の書き込みが問題となったが、陛下は一般論と前置きしたうえで、「他者の置かれた状況にも想像力を働かせ、異なる立場にあったり、異なる考えを持つ人々にも配慮し、尊重し合える寛容な社会が築かれていくことを願っております」と述べた。

 また、陛下は「皇室に関する情報をきちんと伝えていくことも大事」と強調した。皇室関連の報道をめぐっては、秋篠宮さまが昨年11月の会見で、事実と異なる内容に反論するうえで、「一定の基準」づくりをしていく必要があるとの考えを示しており、陛下の発言が注目されていた。

復帰50年の沖縄「心を寄せていきたい」
 会見は21日午後5時から皇…(以下有料版で,残り10597文字)

朝日新聞 2022年2月23日 0時00分
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