トヨタ自動車は稼働を止めている国内の全14工場について2日から生産を再開する。取引先の部品メーカーでシステム障害が起き、部品調達が滞る恐れがあるなどとして、1日は国内工場の稼働を全面的に止めていた。部品メーカーはサイバー攻撃を受けたとみられるが、システム上の代替措置を取り、生産が再開できると判断したもようだ。

 システム障害が起きたのは、樹脂部品などを手がける小島プレス工業(愛知県豊田市)。「サイバー攻撃を受けた可能性が高い」と説明した。2月26日夜に、サーバーのウイルス感染と脅迫メッセージを確認したという。27日に外部の専門家と協力し、さらなる攻撃を防ぐため、トヨタなどと接続するネットワークを遮断したという。

 「ランサムウェア」(身代金ウイルス)による攻撃を受けたとみられるが、具体的な金銭要求などは明らかにしていない。攻撃の発信元や被害の状況についても調査中という。(近藤郷平、三浦惇平)

朝日新聞 2022年3月1日 12時17分
https://www.asahi.com/articles/ASQ313SYNQ31OIPE00J.html