米国防総省の高官は1日、ウクライナの首都キエフに向けたロシア軍の進軍が止まっていると明らかにした。今後の攻撃に向け、態勢を立て直している可能性があるという。高官はまた、ロシア軍がリスクを回避して慎重に行動する傾向にあり、若い兵士らに士気の低下がみられるとした。

 ロシア軍は1日までに、集結させた戦闘力の80%以上をウクライナ国内に投入し、前日の75%からやや増加した。北東部ハリコフでは激しい戦闘が続き、南部マリウポリにもロシア軍が接近しているという。過去24時間では20発のミサイル発射があり、侵攻開始以来で400発を超えた。ウクライナ軍のミサイル防衛システムは機能しており、ロシア軍はまだ制空権を奪っていない。

 一方、ウクライナ北部から侵攻したロシア軍はキエフまで約25キロの地点で前進を止めている。ロシア軍は燃料や食料の補給に課題を抱えているが、想定外の苦戦を打開するため、進軍を停止して態勢を立て直している可能性もある。高官は「ロシア軍は再調整し、アプローチを変えてくるだろう」と指摘し、ロシア側が1日にキエフの軍事施設攻撃を予告したことに触れ、「脅迫的な声明を出したことは、彼らの変化を示している」と述べた。

 高官はまた、侵攻が始まって…(以下有料版で,残り276文字)

朝日新聞 2022年3月2日 6時26分
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