福岡市中心部の天神と中洲を結ぶ「春吉橋」の架け替え工事が完了し、9日、完成式があった。欄干のプレートに橋の名前を揮毫(きごう)したのは同市出身のタモリさん。多芸で知られるだけあって見事な達筆ぶりで、式の参加者は一様に驚いていた。橋は10日午前8時に全面開通する。

 元の春吉橋は1961年建設。老朽化が進み耐震性が不十分だったため、2015年10月末から架け替え工事が行われていた。

 プレートへの揮毫は橋を造った国土交通省福岡国道事務所が「福岡出身の方に」とタモリさんに依頼。タモリさんが福岡県立筑紫丘高(同市南区)時代の同級生、池尻正昭さん(76)に電話で報告し、池尻さんが「いいね」と背を押したという。完成式に訪れた池尻さんは「タモリさんは700〜800枚練習したそうだ」と話していた。

 完成式にはタモリさんから「地元博多で、父の名前が同じ『春吉』ということもあり、何かの巡り合わせと思いお引き受けした。このような機会をいただけたこと感謝します」とのメッセージも寄せられた。【河慧琳】

毎日新聞 2022/4/9 16:11(最終更新 4/9 16:26) 444文字
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