石田匠、フルマーク判定勝ちもKO逃して笑顔なし 来年はバンタム級で世界再挑戦機会うかがう

 WBA世界バンタム級、IBF世界スーパーフライ級で共に8位の石田匠(井岡)が、
フィリピンスーパーバンタム級5位のロニー・バルドナドに判定勝ちした。
ジャッジ3者いずれもが80―72のフルマークの完勝。
来年はバンタム級で世界再挑戦、初奪取を目指す。
通算成績は石田が32勝(16KO)3敗、バルドナドが15勝(9KO)4敗1分け。

 2017年10月以来となる世界再挑戦の機会をうかがう石田は昨年12月、元世界3階級王者・田中恒成(畑中)に挑むも判定負け。
今年はいずれもフィリピン選手に3連勝して締めた。
この日は初回からジャブをこつこつ当て、右ストレート、左ボディーを何度もヒット。
5回と7回にはロープ際でTKO寸前に追い込んだが、タフなバルドナドを仕留めきれなかった。
「相手のパンチは最後まで死んでいなかったので、むやみにいけなかった。
単発になってしまい、課題だらけ」と反省しきりで、笑顔はなかった。

 「浪速のプリンス」と呼ばれる石田も31歳となったが、世界のベルトはあきらめていない。
「今年3試合できて試合感覚は維持できた。
来年こそ世界のベルトを巻いて井岡ジムを、関西のボクシング界ごと引っ張っていく」と前を向いた。
井岡一法会長も「来年はチャンスを作りたい」とバンタム級で世界の舞台へ送り出したい意向。
石田が勝負の2023年に挑む。

 ◆石田匠(いしだ・しょう)1991年11月17日、大阪・堺市生まれ。
31歳。
深井西小3年時に地元道場でキックボクシングを始め、6年時に井岡ジムでボクシング転向。
通信制の秋桜高2年時に国体バンタム級優勝。
アマ戦績10勝(4RSC)1敗。
09年2月、プロデビュー。
14年8月、日本スーパーフライ級王座獲得し5度防衛後に返上。
17年10月に敵地でWBA世界同級王者・ヤファイ(英国)に挑むも判定負け。
身長173センチ、右ボクサーファイター。
https://hochi.news/articles/20221211-OHT1T51196.html?page=1