日本共産党の田村智子政策委員長は11日放送のBS朝日「激論!クロスファイア」に出演し、敵基地攻撃能力の
保有を「日本のあり方を百八十度変える」ものだと告発するとともに、岸田政権の進める大軍拡を「亡国の道だ」と厳しく批判しました。

 田村氏は、敵基地攻撃能力は「これまで憲法が持つことを禁じてきた戦力」だと指摘。「憲法との関係がまったく議論の
ないままに、既成事実化されているのは異常な事態だ」と強調しました。

 田村氏は、安保法制の下での敵基地攻撃の危険性を強調し、「日米一体で、米軍がどこかの国と戦闘状態になったら
日本の領土・領海が攻撃されていなくとも先制攻撃があり得る」と指摘しました。自民党の石破茂元防衛相は「憲法解釈
変えたわけではない」などと強弁しました。

 軍事費の国内総生産(GDP)比2%への大軍拡が議論になり、自民党の石破氏が軍事費増額を必要な装備を
積み上げたわけではなく「根拠はない」と発言しました。

 田村氏は「アメリカの要求で総額ありきで進んでいる。(5年後に)11兆円規模にしたらそれを維持し
さらに武器開発することになれば、もっと増やすことはありうる。(増税は)5年後先送りを言っているが、国民1人あたり
5万円もの軍拡は、歳出予算を削るではもたない」と述べ、消費税増税の危険性を主張しました。

 田村氏は、岸田政権には外交が抜け落ちていると述べ、「長射程のミサイル1000発、(巡航ミサイル)
トマホーク500発など、これらが無ければ日本の安全保障はできないのか。外交努力がどうなっているのか」と強調しました。

しんぶん赤旗 2022年12月13日(火)
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik22/2022-12-13/2022121304_06_0.html