新型コロナ「5類」移行 専門家は賛成多数 今月にも時期判断へ
2023年1月23日 17時49分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230123/k10013957941000.html

新型コロナの感染症法上の位置づけをことし春に「5類」に移行すべきかどうかについて議論する厚生労働省の専門家による部会が開かれ、専門家からは賛成する意見が多く上がりました。
厚生労働省は今月27日に開く部会で意見のとりまとめを行うほか、移行する時期について、早ければ今月中にも判断する見通しです。

政府は新型コロナの感染症法上の位置づけを、原則としてことし春に季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に移行する方針で、これを受け厚生労働省は23日に専門家らによる感染症部会を開きました。

この中では、「5類」への移行について、
▽流行によって定期的に医療ひっ迫が起きる状況を踏まえると、新たな分類をつくるべきだという意見が出されたものの、
▽重症化率が低下している中で法律で厳しい措置を続けるのは妥当ではないなどとして賛成する意見が多数を占めました。

このあと移行に伴う課題について議論が行われ、このうち医療費の公費負担については
▽「5類」への移行で検査や入院などの費用の一部が自己負担になった場合、受診を控えるケースが増えることが懸念されるため、段階的に見直すべきだという意見が多く出されました。

また、医療体制については、「5類」への移行後は一般の医療機関でも入院や診察ができるようになり、
▽新たに受け入れる医療機関を増やすためには感染防止対策費の補助を継続すべきだといった意見や、
▽重症者の入院ができなくなることがないように行政による入院調整や病床確保の補助を続けるべきだといった意見が出されました。

厚生労働省は今月27日に開く感染症部会で意見のとりまとめを行ったうえで個別の課題について議論を進めることにしています。
また、移行する時期について早ければ今月中にも判断する見通しです。