2023年2月3日 20:00
2023年2月3日 21:04 更新

 世界的な工業デザイナーで山形市在住の奥山清行氏(63)が自身がデザインしたフェラーリで昨年10月、40キロの制限速度を88キロ超える128キロで市内の県道を走行したとして摘発され、同12月に道路交通法違反の罪で山形地検に在宅起訴されていたことが3日、分かった。

 山形地裁で3日、初公判があり、奥山被告は起訴内容を認めた。検察側は懲役4月を求刑し、弁護側は寛大な判決を求めて結審した。判決は10日に言い渡される。

 運転していたのは2002年に販売され、自分のデザイン事務所が展示用に所有する「エンツォ」。起訴状によると、被告は昨年10月1日午前10時50分ごろ、山形市土坂の西蔵王高原ラインを時速128キロで走行。取り締まり中の警察官に摘発された。

 検察の冒頭陳述などによると、前方に軽自動車がいたため上り坂を制限速度で走行したが、逆にエンジンに負荷がかかりラジエーターの水温が異常値まで上昇。風を当ててエンジンを冷やすため、下り坂に差しかかった地点でアクセルを踏み込んだ。

 停車してエンジンを冷やせなかったのかを被告人質問で問われ、「元々競技用なので特殊。走行しながら風を当てるのがベストな方法だった」と釈明。「上り坂を40キロ以下で走行するのはこの車にとって過酷な状況。(県道を)走るべきだったのか、大変反省している」と述べた。

https://kahoku.news/articles/20230203khn000056.html