2023年04月17日(月) 18時25分 更新

 統一地方選挙の後半戦として道内では、16日、11の市で市長選が告示され、このうちの8つで選挙戦が始まりました。

 函館市長選は、4期目を目指す現職と元部下の新人による一騎打ちの戦いです。

工藤寿樹氏
「交流人口の増加、企業誘致、そういったことがなかなか思うように進めることができなかった、やり遂げて、そして次世代にバトンタッチをしていきたい」

 支援者の前で選挙戦への決意を語った現職の工藤寿樹氏。2011年の初当選以来、3期12年、函館市のトップを務め、外国人旅行客の誘致などに力を注いできました。函館は、抜群の知名度を誇る観光都市ですが、新型コロナの影響と水産業の不振で地元の経済は停滞しています。

工藤寿樹氏
「市民活動も経済活動も元に戻すために、もう一度初心に立ち返って、改革と挑戦、戦う市長になる!」

 16日と17日、工藤氏は観光地や市内中心部で演説。函館を訪れる観光客を年間600万人に増やすことを目指し、子育てや起業への支援で人口減少を食い止めると訴えました。

 選挙戦の相手は函館市の幹部を辞めて立候補した元部下です。

工藤寿樹氏
「手を振ってくれる人が車も窓からも多かった、それだけ注目されているってことでしょ」
「(なぜこんなに市長選が注目されていると思いますか?)何とかタレントって、だけでしょ」

 その「タレント」を弟に持つ無所属の新人は、大泉潤氏。去年7月まで函館市の保健福祉部長でした。

大泉潤氏
「皆さん、もう函館は変わらない、閉塞する時代は変わらない、そう思っていらっしゃいませんか、大丈夫です、リーダーが代われば、マチは変わります」

 第1声は現職批判で始まりました。初日、遊説先に選んだのは「東部地区」と呼ばれる人口減少の著しい地域。観光業をメインにするマチの中心部と違い、漁業者が多い地域です。

大泉潤氏
「住み慣れた地域で暮らしたい、という希望が強いというのが、みなさんある、その地域地域の個性もありますし、まず、声を聞くことですよ」

 政策では、ふるさと納税の額を今の9億円から100億円にするとしたほか、子育てやインフラ整備、除雪などの充実も訴えます。

大泉潤氏
「ありがとうございます」

 函館市では、これで3回目となる市役所出身者による「身内対決」での市長選。投開票日は23日です。

 また、道内では、16日、滝川・砂川・千歳の市長選で、立候補者が1人だったため、無投票で当選が決まっています。

https://www.hbc.co.jp/news/5473fb18da93a955b7023a9b97340193.html