05月10日 14時12分

42人が亡くなった信楽高原鉄道の事故からまもなく32年となるのを前に、鉄道会社の社員や甲賀市の職員が犠牲になった人たちの慰霊碑を清掃しました。

平成3年5月14日、今の甲賀市で、信楽高原鉄道の列車とJR西日本の列車が正面衝突し、乗客など42人が死亡、628人がけがをしました。
事故から32年となるのを前に、10日、2つの鉄道会社の社員や鉄道施設を管理する甲賀市の職員あわせておよそ60人が、事故現場の近くに建てられた慰霊碑の清掃を行いました。
はじめに、信楽高原鉄道の社長を務める甲賀市の正木仙治郎 副市長が、「事故から30年以上がたち世代交代が進んでいるが、事故を風化させずに教訓として生かしてほしい」とあいさつしました。
そのあと、参加した人たちは慰霊碑を拭いたり、周囲に生えた草を刈り取ったりしていました。
参加した甲賀市住宅建築課の吉森可菜さんは、「地元出身なので家族から事故については聞く機会が多かった。事故の教訓は安全確認を徹底することなので、ふだんの仕事にも生かしていきたい」と話していました。
事故から32年となる今月14日には、信楽高原鉄道やJR西日本の社長のほか、事故の遺族らが参列し、犠牲者の追悼法要が行われることになっています。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/20230510/2060013231.html