TBSテレビ
2023年6月8日(木) 19:12

長野県・軽井沢町で2016年に大学生ら15人が死亡したスキーツアーのバス事故の裁判で、バスの運行会社の社長らに実刑判決が言い渡されました。


■どう判断? 軽井沢バス事故 社長ら2人に実刑

熊崎風斗キャスター:
2016年1月、長野県の軽井沢町で東京からスキー場に向かうツアーバスが道路脇に転落しました。重軽傷者は26人、大学生など15人が亡くなりました。
バスは法定速度の2倍近い時速96kmで走行していて、ブレーキを踏まずにカーブに突入したとみられています。

検察は、運行会社「イーエスピー」社長の髙橋美作被告と、当時の運行管理者の荒井強被告に対して、業務上過失致死傷罪で禁固5年を求刑していました。

今回の争点は「事故を予見できたのか」についてです。

検察側の主張です。採用面接で「大型バスの運転は慣れていない」と死亡した運転手は話していました。この事故が起こる約1か月前に採用されたということです。
そして、乗務員の点呼や適性診断が適切に行われていなかった。つまり「“未然に防ぐ気持ち”が会社側としては、なかったのではないか」と主張をしています。

長野地裁はきょう、髙橋被告に禁固3年、荒井被告に禁固4年の実刑判決を言い渡しました。

交通問題に詳しい高山俊吉弁護士は、「この判決は妥当。バス会社が運行管理に関する問題で、有罪になった事は初めて。安全管理の徹底を呼びかける上で、大きな意義を持つ判決」と話されていました。

https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/533871?display=1