2023/7/5 14:21

産経WEST

富山県滑川市立中に勤めていた40代の男性教諭が平成28年、くも膜下出血を発症して死亡したのは長時間勤務が原因だとして、
遺族が約1億円の損害賠償を県と市に求めた訴訟の判決で、富山地裁(松井洋裁判長)が5日、約8300万円の支払いを命じた。

訴状によると、男性は3年のクラス担任や理科の教科担当のほか、ソフトテニス部の顧問を務めていた。
発症前には大会引率や宿泊を伴う部活動指導、卒業後の進路に関わる保護者懇談会などのため連日出勤していた。

原告側は、発症直前の53日間で休日が1日しかなく、発症前3カ月間の時間外勤務は月約110~155時間に上ったとし、
市は長時間労働を抑制する安全配慮義務を怠ったと主張した。

市側は、部活動指導などは教員の自由裁量に委ねられ、男性が自主的に従事していた仕事が多いと反論。
病気を予見できなかったなどとして、賠償責任を否定した。

男性は16年7月、自宅でくも膜下出血を発症。同8月に亡くなった。

https://www.sankei.com/article/20230705-LZLZXLXLCBMC5H4JZSU35XJZ6Q/