ホンダが9日発表した2023年4>-6月期の連結決算(国際会計基準)は純利益が前年同期比2.4倍の3630億円だった。半導体不足の緩和により生産が回復し、四輪車の世界販売台数は11%増の90万1千台となった。特に米国は新型車の販売が好調で、販売台数は45%増加した。円安・ドル高で進んだ為替も追い風となった。

売上高にあたる売上収益は2割増の4兆6249億円、営業利益は78%増の3944億円だった。営業利益は四半期として過去最高。原材料費の高止まりなどコスト負担は重くなったものの、四輪車の値上げなどが寄与し補った。

四輪車の小売販売台数は、米国が45%増となった一方、中国が5%減、日本は横ばいとなった。二輪車の卸売販売台数は5%増の447万3千台だった。インドやベトナムでは前年同期を下回ったが、インドネシアが63%増と伸び、全体をけん引した。

売上収益で前期比8%増の18兆2000億円、純利益で23%増の8000億円を見込む24年3月期の通期業績予想は据え置いた。世界販売台数は四輪車が18%増の435万台、二輪車が2%増の1918万台を見込む従来計画をそのままとした。中国については、通期の販売台数を約140万台とする目標の達成を引き続き目指す方針を示した。

日本経済新聞 2023年8月9日 15:15 (2023年8月9日 16:00更新)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC08CM00Y3A800C2000000/