介護のみらいラボ編集部コメント

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68年前の1956(昭和31)年。朝8時40分ごろ、横浜市戸塚区(現・泉区)新橋町の農家にて突如、かまどが大爆発を起こし、ブタの餌を作っていた長男(27歳)と雇用人男性(26歳)が即死するという痛ましい事故が起きました。

爆発の原因はかまどに渡してあった4本の鉄棒でした。鉄棒は直径1寸(約3cm)、長さは3尺(約90cm)程度のもの。どうやら近くに落ちていた鉄棒を拾ってきて、かまどに再利用していたようです。

現場は現在、相鉄いずみ野線(76年開通)と東海道新幹線(64年開通)に挟まれた付近の住宅街ですが、当時は見渡す限りの丘陵地帯と農村。戦時中にはその広さと地形を活かした軍施設が多く作られており、戦車の演習場としても利用され、戦車隊が駐留していたのでした。

かまどに再利用されていた鉄棒は、戦車隊が使用していた照明筒で、内部には火薬が詰められていたそうです。それに気がつかず、かまどの火にくべてしまったことで、このような事故が発生してしまいました。

終戦後しばらくは、全国各地で地中に埋もれた不発弾をはじめ、このように戦争に利用され、そのまま廃棄、放置された遺物による事故が発生していました。
 
 参照 : 昭和31年1月28日付の毎日新聞夕刊

                文 / 高木圭介