美術界の本音を暴く 『ラッセンとは何だったのか?』 <書評>評・藤田一人(美術ジャーナリスト) - 産経ニュース
https://www.sankei.com/article/20240324-JVJQYNPNZZMSVIQRNX42ZNKDVA/

2024/3/24 10:00

『ラッセンとは何だったのか?[増補改訂版]』原田裕規編著(フィルムアート社・2640円)

 本書のテーマとなっているラッセンは、澄み渡る南国の海でイルカやクジラが躍動する版画作品で知られる画家。特に日本では、バブル経済末期から崩壊後しばらく〝インテリアアート〟として人気を博し、今日まで高い知名度を誇る。一方で、既存の美術界からは無視され、作品販売で業者のキャッチセールスが社会問題になるなど、いかがわしさも付きまとい、正当に評価されてはこなかった。

 そんなラッセンを批評家や美術家たちが正当に評価しようという試みが、平成25年刊行の本書初版であり、今回約10年を経て増補改訂版が世に出た。本書の対象はもちろんラッセンとその作品なのだが、(略)

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